漆原 朗子(国際教育交流センター長・基盤教育センター教授)
留学・語学研修を考えている皆さんへ
いうまでもなく、本学が提供する授業やプロジェクトはそれぞれ刺激に満ちたものです。ただ、それだけでは体感できないもの、それは「多様性」です。
留学では留学先の言語の習得に加え、日本での学びとは異なる視点から専門知識をより深めることができます。また、語学研修では対象言語をその言語が話される環境の中で学ぶことによって、言語の背景にある文化やその言語を使用する人々の思考様式もより深く理解することが可能となります。
私自身、日本の大学・大学院で言語学を学んだ後、最先端の研究に触れたいと思い、ロータリー財団奨学金やアメリカの大学院の奨学金を得てボストンの大学院で5年間学び、博士号を取得しましたが、専門の研究のみならず、世界中から集まる研究者・学生との交流を通して、政治・経済・文化・宗教などの視野を広めることができました。
長いようで短い4年間、留学や語学研修は本学での皆さんの学びに一層の幅と深みを与えるものです。様々な奨学金制度も用意されています。ぜひとも挑戦してください。
友松 史子(国際教育交流センター・特任准教授)
人、もの、情報は日々ものすごいスピードで国境をまたいで行き交い、これに伴い私たちの取り巻く環境も目まぐるしく変化しています。
そのような変化のうねりの中で、語学力とともにグローバルな教養、視点を身に付けるだけでなく、課題を見つけ主体的に解決していく力、数ある情報の中から最適な判断をして素早く行動を起こせる能力、粘り強くやり遂げる、難しい状況に直面しても粘り強く乗り越え行く力、様々なバックグラウンドを持つ人たちと上手に連携していく力といったものは、みなさんにとって将来、大きな武器となります。
海外体験は語学を伸ばすだけではなく、渡航先の生活の中で日本で生活するだけでは遭遇することのないたくさんの”初めて”を経験する機会でもあります。例えば、日本のやり方がすべてでないことを知ったり、今まで考えてもみなかったような考え方や価値観に出会ったり、時には日本ではさっさと済ませることができる用事も1日かかってしまったり、日本の友だちには何も言わなくても意を汲んでもらえることも、現地の友だちにはなかなか理解してもらえなかったり、楽しいこともつらいこと、困難なこと、その一つ一つの経験起伏に富んでいると思います。
この起伏に富んだ経験は、先に述べた力をはじめとして視点を転換する力、柔軟性、リーダーシップなど様々な力が引き出したり、さらに伸ばしたり、新たに培ったりとダイナミックな成長機会となります。
KGEPは、みなさんがグローバル社会で活躍するために求められるスキルを学士課程を通じ、主体的に伸ばしていくことをサポートするプログラムです。一人ひとりがKGEPを羅針盤としてグローバル社会で活躍するために自分に必要なスキルを培っていくことを期待しています。